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心臓の菌が消えた・・・?
300mしか歩けず、愕然とした当日。病室で簡易的な心臓のエコー検査をおこなった。
その結果、心臓にくっついていた菌が消えている、とのことだった。
ICUにはいってから1日3回の抗生剤を点滴していた効果がでてきていると感じた。
しかし、心臓からは消えているようにみえるが、はがれて血流を流れている可能性もあるため、再度精度の高い機器で再検査することとなった。また、抗生剤の点滴も最低1か月は続けなければならないとのことだった。
点滴は、私の場合1日3回であるため、点滴をしていない時間ができてしまう。
その結果、点滴をしていない時間に針に血液がはいることで固まり、使えなくなってしまうのである。
結局、1か月で6回刺しなおしたのであった。
脳出血が吸収されている!
10月9日、CTを実施し、脳出血が吸収されていると説明された。
MRIも実施したところ、すこし大きくなっているようにも見えるが問題ないとのことであった。
前回のCT、MRIと比べてみると・・・。
MRIにあまり変化がないのは、出血した箇所は写ってしまう仕様とのこと。
とりあえず、脳内の出血は吸収されていってるため、このまま様子をみましょう、と医師より説明を受けた。
この辺りから少しづつ改善されているような症状が出始めていた。
- 朝起きて伸びをするときに、右手が反応することがあった。
- 妻が面会に来た時に「前よりスムーズにしゃべれてるよ」といわれた。
しかし、あいかわらず自分の意志では動かない右腕。
「このまま、もう、動かせないのかな・・・」
と、半分あきらめて、半分受け入れている。
そんな心境で過ごしていた。
ある日のリハビリでの出来事
そういった心境の中、作業療法のリハビリをしていると不思議なことが起きた。
いつもであれば、肩に貼った電極パットに電気が流れるとピリピリとしてくるので、電気が流れていることがわかる程度なのだが、その日は小指の先まで電気を感じたのだ。
いつもと違うことに驚き、先生に伝えて位置を調整してもらったのだが、何度貼りなおしても小指の先に電気が流れてきた。
先生も「う~ん、なんでそうなるのかわからんなぁ」と困っていたが、とりあえずそのままリハビリをしていった。
私自身も、なぜ急に電気を感じるようになったのか不思議でならなかった。
この感覚がよいものなのか、わるいものなのか、まったく判断がつかなかった。
久しぶりの外へ
次の日、理学療法の先生に「久しぶりに外に出てみようか」と提案され、一緒に外に行くこととなった。
右足に違和感があるとはいえ、気をつければ普通に歩くことができるようになっていた。
前回、300mしか歩くことができなかったため、今回は結構歩けるかなと思っていたが、現実は甘くなかった。
外に出ると、様々なことに気をつけなければならなかった。
・段差
・階段
・くぼみ etc.
それに加えて
・転倒しないように気をつける
・ゆっくりと、確実に
と気負ってしまっていた。
その結果、体力と精神が削れてしまい、前回と同程度の距離しか歩くことができず、リハビリ室に戻る前に息切れをおこしてしまった。
自分の体力のなさを実感しつつ、情けない気持ちも混ざっていた。
「どうして私はこんなにも体力がないのだろう。」
「ずっと寝ていたから、というのは言い訳に過ぎない。」
「私が今の状態でできることは何だろう。」
その日はいろんなことを考えた。
その結果
なにはともあれ体力をつけなければ、何も始まらない。
そう感じて、私にできる体力の向上として「歩行」が一番と考えた。
今日は歩いてしんどかったため、体力を回復させてから歩くことをはじめようと思って、就寝した。
そして次の日、自分だけでなく、家族や親、先生も驚くことが起きた。
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