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【体験談】高熱出たら右腕が麻痺した ー入院生活①ー
入院1日目~ -ICU-
ICUに運び込まれたとき、医師や看護師が10人ほどに囲まれ、
- 心電図の取り付け(右手の動脈からとる)
- 採血(太ももの付け根、足の甲)
- 抗生剤の点滴 etc.
の処置をされた。
太ももの付け根からの採血は非常~に痛かった。しかも片方からとることができなかったため、反対側でとらざるを得なかった。
右腕を動かそうとするも力が全く入らず、言葉も非常にゆっくりとしかしゃべることができず、しかもしゃべりづらかった。ニコッと笑うと、右半分が動いていないのが感覚的にわかった。
右腕のほかに右足の動きもわるく、右足全体に重りがはいっているようであった。
すべて右側に麻痺の症状がでているのは、脳の左側で出血が起こったからと聞かされた。
しかし幸いなことに、運動機能の神経だけ圧迫していたため、手のしびれや感覚機能は問題はなく、「ただの動かない右手」という感覚だった。
ICUでは
- ほとんど寝ることができず、寝たり起きたりの繰り返し。
- 食事は食材を串に刺したものにして左手でたべる。
- 洗身・洗髪は看護師によって全介助。
- 排泄は尿瓶をつかう。
であった。
ICUから一般病棟へ
そんな状態が3日続いた日、ようやく一般病棟にうつることができた。
一般病棟といっても、ICUからうつってきたばかりのため、ナースステーションの目の前にある大部屋で過ごすこととなった。
右足麻痺の影響でまだ歩くことが難しいため、排泄のたびに看護師をよんでベッド横のポータブルトイレに移動してもらっていた。
右腕は、肩から先が麻痺していて、脱臼する可能性があるといわれたため、三角巾を常時つかうこととなった。
入院から4日目には、言語聴覚士・理学療法士・作業療法士による1日3回のリハビリがはじまった。
最初は、歩くリハビリをおこなった。院内を作業療法士にささえてもらうことで、ゆっくりながら歩くことができた。
右足に重りがはいっているような感覚であり、歩くのが非常に怖かった。
しかし、作業療法士さんと一緒に歩くにつれて、「あ、意外と歩ける。」と感じることができた。
そこから、転倒に気をつけながら、自力でトイレに行くことができるようになり、部屋もナースステーションの目の前の部屋から、大部屋にうつることができた。
大部屋(有料)
大部屋にも有料と無料があり、無料(タダ)部屋の空きがなかったため、一時的に有料部屋にいくこととなった。
入院から1週間後の10月1日、伸びをしたときに右手がつられて動くことがあった。
リハビリでも、わずかに動くことがたまにあるとのことだったが、自分では全く分からなかった。
10月4日、ようやく入浴(シャワー)の許可がおりた。
あたたかいお湯を長い時間浴びると、血流がよくなって脳出血部分が広がる可能性があるため、短時間で済ませるようにいわれた。
右腕が動かないため、左腕を洗うことができず、何度か看護師さんに洗ってもらった。
右腕が動かせない状態で脱いだり着たりするのは、けっこう大変な作業で、時には歯を使って脱ぐこともあった。
大部屋(無料)
タダ部屋に空きができたため、有料部屋は5日でおさらばとなった。
しかし、やはりタダ部屋。有料とは大きく違い、衣類やタオルを入れるところは引き出しがなく丸見え。
収納スペースもせまくちいさかった。
ベッドもかためで、リクライニング時にはギィギィ音をたてながら動いていた。
それでも、部屋代がかからないことを考えると、まったく問題ではなかった。
あとどのくらい入院するかもわからないため、できるだけ出費はおさえなければ、負担が大きくなるばかりだから。
歩くことが・・・めちゃしんどい!
リハビリの中で、今どのくらい歩けるのかを知るために歩いてみると、300mで息切れしてしまった。
思い返すと、9月6日に発熱してからというもの、ほとんど横になってすごしており、動ていなかったのである。
しかも、熱で体力を消耗していたのだから、当然の結果といえばそうである。
しかし、これだけしか歩けないまで体力がなくなっていたことに、私が一番驚いた。
そして、愕然とした。
・・・体力をつけなければ
そう決心し、「院内を毎日最低でも30分は歩く」ことを目標とした。
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